そして、昨日のように優しく私を抱きしめる。



「なぁ、希。お前、わかってたんだろぉ…」



うん、わかってた。
わかってたけど…



「知らないよ?」



とぼけてみる。



だって…
恥ずかしいもん//



「嘘付け〜…絶対わかってた。でも俺、待てなかったんだよな〜」



だからさっき…ね。



「待ってもしないから!」



「あ…認めたな?けど傷付くなぁ……希は、俺のこと嫌いなんだ。」



かーくんはそう言うと、体を離して私に背を向けた。



「…寂し〜。昨日はあんなに甘えてくれたのに…」



ちょっと…!!



「あれは…違うよ!それに…」



「それに?」



もう…
かーくんのバカ─



「嫌い……じゃない、から…」



結局負けるのは私なんだ。



「こっち、向いてよぉ…」