ギャル姉のヤンキーな弟




ほら邪魔邪魔、と
あたしは夏目をあたしの机の上から追い払う



「ひでぇよぉ…最近紗依ちゃん冷たいよっ!カルシウムが、足りてないんじゃあ、…ないかな??」

『溜めるな気持ち悪ぃ!てか首傾げんな可愛いどころか目玉焼け焦げて腐りそうだから。』

「いやいやいや、そこまでいったら怖いぞ??というか、そんなに??凄い言われようだよ??プチショックだよ??うん。ねぇ??紗依ちゃん??ね、聞いてる??」



半泣きで力無く肩を叩く(演技をしている)夏目を冷たく流し
一時限目の支度をし始める



『ほら…もう良いからあんたもやったら??付き合うと疲れる。』

「……ひでぇわ、やっぱ。」



夏目はとぼとぼと自分の席へと帰って行った


あたしは夏目が去った後も
机の中から教科書を取り出し机の上に並べる


一通り揃い終わった所で頬杖をついてぼうっとし始める


…自分でも、周りにばれそうで不安だ


己の行為が全て匂わせているのでは無いか、と


己の行為があまりにも単純なものに自己嫌悪に陥っているのだ、と


思惑は山程積み上がっていた