陸は少し救われた気分になった。


「さち、裏切る気?!」


「陸の肩を持つわけ??!」


2人は怒りの声を上げた。


陸は『そうよ』とか『うん』とかそう言う返事を期待していた。



だが違った。


さちは狂ったように笑う。


「2人ともおもしろい!!あたしが陸の肩を持つ?そんなわけ無いじゃない」


「じゃあ、なんなのよ!」


と由羽希が聞き返す。


さちは鞄からポーチを取り出す。


そこからシルバーのモノを取り出した。


「あたし、これで陸を自由にしてあげようと思って、」



それはナイフだった。