直樹は優しく聞いてきた。 「相葉さん、さっき自殺やめたって言ってたじゃん。何で?」 「あ。あたしが死んだら哀しむ人がいるんじゃないかなって考えたの。そしたら死ねなかったの……、」 直樹は『そうなんだ』と言いながらツラそうな顔をした。 「相葉さん、ゴメンね。助けてあげられなくて。助けたいっていつも思ってるのに、」 直樹はツラそうに必死に言う。 「ありがとう。気持ちだけでも嬉しいよ、」 と陸は微笑んだ。