陸は信じてくれたのだと思った。 「相葉のことも信じたいんだがな、嘘はよくないと思うぞ?」 と真剣に言い放たれた。 陸は耳を疑った。 何で――――。 何で――――?! 何で先生は由羽希の味方なの?! 由羽希のことは信じて、あたしのことは無視?! 陸は唇を噛み締めた。 「先生、1つ聞いていいですか?」 「ん、何だ?」 「人権って、何のためにあるんですか?」 「え?」 陸は椅子から立ち上がった。