「うん。もちろんだよ。でもあたし恋したことないし何すればいいか分かんないし、」


「ううん、何もしなくていいの。田村先輩に1番親しいのは陸だし、雰囲気作りをして欲しいの。」



陸は頷いた。


「そういうのならいいよ。」


由羽希は嬉しそうに微笑んだ。


するとグイッと小指を差し出してきた。


「指切り、しよう?」


陸も指を出して絡めた。


「指切りげんまん嘘ついたら針千本飲ます♪」


指を離したあと、


「約束だからね、陸…田村先輩取っちゃダメだからね?」


陸は由羽希のいきなり感じた威圧感にビクッとした。


「う、うん、守るよ」


なんだったんだろう、今の威圧感……。


そう思っている時に由羽希が『眠い』と言い出し、そろそろ寝ようかという話になり、みんな床についた。



次の日は選んだルートに行き、楽しんだ。


いっぱい写真も撮った。


いっぱい思い出も作った。


いっぱいいっぱい楽しんだ。



そして無事、修学旅行は終わった。