噂では聞いていた、エリーを探す女の声。 それには、生身の人間ではないと信じさせられる何かがあった。 高い音と低い音。 二つの音が混ざりあったような、不可思議な声。 今、後ろに『愛しのエリー』がいる。 男は口をパクパクさせた。 恐怖で叫ぶこともできない。 ライトを持つ手がブルブルと震えている。 逃げ出したい。 だが、走りだすこともできなかった。