後悔が消えなくって、
苦しくて、
奏太くんなんか忘れてしまいたかった。
なのに奏太くんにガッカリされるような人にはなりたくないと思う自分がいて、
大した事もせずに、せいぜい日曜日の礼拝をちょっとさぼったぐらいだった。
どんどん時間が流れて、みんなが奏太くんを忘れてく。
今年4歳になる弟に奏太くんの話をしてもきょとんとするようになった。
忘れてるんだ…
「奏太おにいちゃん?だれ?」
「一馬(カズマ)のお兄ちゃんだよ…」
へー、そうなの。本当に忘れているらしくまだ首をかしげている。
子供はいいな。
すぐに辛い事も忘れてく。
今を見て、
過去は忘れていく。
私も忘れたい。
そんな時だった。
秋と出会ったのは。