トウマ母「トウマがね幼稚園生の頃私離婚しちゃってね…それでこっちに引っ越してきたの。トウマと二人でね。親の都合で引っ越したり私と二人だけの暮らしになったのにトウマはわがままなんて言わなかった…一度も言わなかった…私を気遣ってくれることはあっても私を責めたり傷つけたりすることはなかった…本当に優しい子だったの…」
母「ある日ねぇ。トウマったら遠くをじっと見てたの…何を見てるのかと思ったらね。女の子がお父さんの手を引いて楽しそうに歩いていたの。私は思ったわ…口には出さないけど寂しいんだって…やっぱり父親の存在はいるんだなぁって…」トウマの母親はトウマの顔を見た。きっと寂しい顔をしてるだろうと思っていた…。見るのが怖く思えた。恐る恐るトウマの顔を見ると…
トウマの顔は笑っていた。
トウマ「あの女の子とっても楽しそう僕も嬉しくなっちゃう」
母「それからトウマったら毎日のようにその女の子を見ていたのとっても嬉しそうだったわその女の子はトウマを笑顔に変えてくれたのトウマったら毎日その子のことを楽しそうに話してくれたわ恥ずかしくてただ見ていることしかできなかったみたいだけど…」