「でもお前はもうバスに乗ってる頃で。俺はひとりであのビーチにいて。 今さら追いかけても仕方ねぇって思った。 だから一か八か、あんな形で伝えようって思ったんだ」 ……“あんな形”。 あの流木の文字のことだ…… 「あんなクサいことしても、お前が気づいてくれる可能性はゼロに近かったけど。 気づかなかったらそれで終わりってことで、あきらめようと思ってた」 「……」 「でも、お前、気づいてくれたじゃん」 ……気づいたよ。 めちゃくちゃ嬉しくて 涙が止まんなかったよ……。