「はっ。“人の女”? そんなセリフはな、女をちゃんと大事にしたヤツだけが言えんだよ」 「……っ」 「お前はその真逆のことしたから軽蔑されてんの。 わかったらこいつの前からさっさと消えろや」 「……っっ」 「それとも何? お前が俺に勝てる要素、一個でもあんの?」 「……っっっ」 ぐうの音も出ない。 といった様子で、顔を赤黒く染めて震えるセンパイ。 まわりにいる生徒たちが遠巻きにクスクス笑ってる。 この状況に耐えられなくなったらしいセンパイは、捨てゼリフすら残さず去って行った。