【短】真夏のナンパLOVEゲーム


下校中の生徒がちらほら周りにいるけど、誰も助けてくれる気配はない。



「つーか、こないだの電話の男、あれ何? アズの新しい男とか言ってたけど。 
なぁ紹介してくれよー。アズチャンの彼氏なら、俺も仲良くしてもらいたいからさー」


「……ッ…」


「あれ? 何、震えてんの?
あっ、もしかしてお前、新しい男できたとか嘘なんだろ~~」


ひゃはははっ、とバカにした笑い声。



……悔しい。

最悪だ、こいつ。


ぶん殴ってやんなきゃ気がすまない――!



掴まれていない方の手を、センパイの顔めがけて振り上げた。