【短】真夏のナンパLOVEゲーム



「……アズっ。やっぱりこんな終わり方じゃダメだよ!」


ずっと黙っていたりみが、思いきったように口を開いた。



「後悔だけが残っていいの? 苦い思い出に変えちゃっていいの?
コウキさんたちと過ごした時間は、そんなんじゃないでしょ?」



コウキさんたちと
過ごした時間……?




……そうだ。


たったの数日だったけど、あたしは彼に本気で恋をした。



いっぱい笑ったり、胸が痛くなったり。

楽しくて、真剣で。



そうだよ。


やっぱり、あたし――




「……最後にコウキさんに会いたい」



涙声でつぶやくと、りみが力強くうなずいた。