【短】真夏のナンパLOVEゲーム


りみはあきれたように怒りながら、手短に説明してくれた。



――今から2時間ほど前。


車を走らせていたコウキさんとりみは、ひとりで歩いているカズくんを見かけて声をかけた。


カズくんは、あたしとのデートを中断したことをふたりに報告した。



『じゃあ今あいつ、ひとりでフラついてんのか?』



そう言って真っ先にあたしを心配してくれたのは、コウキさんだった。



『このあたり、夜になったらタチ悪い車が増えるんだよ。女ひとりは危ねーって』



コウキさんの言葉を聞いて心配になったりみは、何度もあたしの携帯を鳴らしたけど、ちっとも出る気配がなかった――