「……ぇ……」 コウキ、さん……? 見上げると、道路のガードレールから身をのりだしてコウキさんがこちらを見下ろしていた。 「コウキさんっ……!」 「ぶはっ!! 何だその“HELP”って。お前どこの無人島に漂着したんだよ」 感動の再会に涙を流すあたしとは裏腹に 流木の文字を見てゲラゲラ笑うコウキさん。 「ちょっ…笑わないでよぉっ!あたしは真剣に考えて――」 「真剣だったのかよ!」 さらに爆笑するコウキさんを、涙目でにらみつつも。 あたしの胸の中は、温かいものでいっぱいになる。