どうしようっ。
早く逃げなきゃっ。
きっとここも、すぐに潮が満ちてきちゃう。
でもでもあたし、浮き輪なしで海に入ったことなんかないよ。
たいして深くないとは思うけど、波が高いし流れが速いし、やっぱり怖い!
「誰か!助けてぇーーっ!」
叫んでみるけど、上の道路は車道だから誰も気づく気配なし。
パニックのあたしは、せまくなった砂浜を行ったり来たり。
どうにか岩をよじのぼれないか試してみたり。
落ちていた流木を並べて、砂浜に『HELP』って書いてみたいり。
……ってあたし、これじゃ完全に遭難者じゃん!!



