……でも、気づくのちょっと遅かったなぁ。
まさかりみとコウキさんがデートするような仲になるなんて。
夏の恋はハイスピードで、ちょっと目を離したすきに目まぐるしく展開してく。
だから、まちがっちゃダメだったのに。
自分の気持ちを最初から認めとくべきだったのに。
カズくんには嫌な思いさせちゃうし、あたし最悪だ。
しかも明日はもう帰る日。
コウキさんにはもう会えない……。
「アズのバカー…」
ウジウジしながら、意味もなく砂で山を作っては崩すあたし。
そんなことしながら、気づけば長い時間が経過していた。



