「……っ」 カズくんって、ずるいタイプだなぁ。 女の子がキュンとする表情とか態度が、自然にできちゃうタイプ。 あたしはドキドキしながら校門をよじのぼった。 そして、下で両手を広げてくれてるカズくんの方に…ジャンプ。 「おっ……わっ」 「きゃあ」 勢いつけすぎたせいで、カズくんが一瞬よろけた。 けど足をふんばって、あたしをキャッチ。 「ナイスジャンプ、アズちゃん」 「あはっ…」 笑ってるけどあたし、心臓壊れそう。 だってカズくんの腕の中だもん。