……なんだろう。 この後ろめたさ、みたいな。 気合い入れてお化粧したとこコウキさんに見られて気まずい、みたいな。 「い、行こっか」 あたしは逃げ出すようにカズくんと旅館を出た。 ドキドキのふたりデート。 カズくんは優しくておもしろくて、いっぱい笑わせてくれた。 ちょっと天然っていうか不思議クンなところもあるけど、それも魅力的。 この旅行に来なければ、絶対に知り合うチャンスなんかなかったような人。