「ちょ、カズく……」 『お前かぁ!? アズの新しい男って』 激高したセンパイの声は、スピーカーを耳にあてなくても丸聞こえだ。 「そうです。わたすが、新しい男です」 『はァァっ!?』 カズくんはふざけて志村けんのモノマネで答え、さらにセンパイを刺激する。 『笑えねェーんだよ、つまんねーモノマネよぉ!』 「あははっ、笑わそうと思ってねーもん。予想通り怒ってくれてありがとー」 『おめー殺すぞ! どこ校――』 「あーもー君うるさい。切るよ。バイバイ。二度とアズに近づかないでね」