「キレてんのはセンパイのせいでしょ。てかあたし今、旅行中なの。切るよ!」 『ちょっ……待てやオイ! 旅行って、男かよ!』 「センパイには関係ないじゃん」 『はぁっ!? おめー調子こいてっと新学期に痛い目――』 突然、あたしの手の中から携帯が消えた。 「調子こいてんのはおめーだ、バーカ」 ……えっ!?!? いつの間にかあたしの真後ろにいたカズくんが、あたしの携帯を取り上げて話していた。