【短】真夏のナンパLOVEゲーム



「別に東京でも会えんじゃん。S大だし」


「……」


「まー本気で狙うんだったら、この旅行中にきめた方がいいんじゃね?」


「……なんで、そんなことコウキさんが気にしてくれるの?」



するとコウキさんは一瞬の間を置いて、唇のはしを持ち上げた。



「お客様サービス」


「……」



そっか。そうだよね。


コウキさんはあの旅館の後継ぎ。


あたしたちは3日間、泊まるだけのお客。