【短】真夏のナンパLOVEゲーム



「あー別に俺、そのうち旅館つぐ気だし。いちいち否定するまでもねーかなぁって」


「何よそれぇー……」


「つーか、遠距離が引っかかってたなら言えよ」


「だって! コウキさん、自分のこと何も話してくれないから」



カズくんのことは色々教えてくれたのに。

自分自身のことは、ちっとも教えてくれなかった。



「そんなのいちいち自分から言わねーべ。聞かれて答えるもんだろ」


「……じゃあ、教えてよ。コウキさんのこと」



訴えるように見上げると

コウキさんはぶっきらぼうな表情で、また一歩あたしに近づいた。