結局。
夕食の材料を買いに来たはずが…、
カゴにどっさりお菓子とジュースを入れられて。

肝心の材料は埋もれてる状態。

そんなこんなで、
帰り道。

いつもは自分で持っていたレジ袋も、
今日はない。
私が買った物を入れ終わると同時に、
望が何も言わずサッと持ってくれた。

会計の時も、
望が全部払ってくれて。

慣れてる。
絶対、
慣れてるよね。

当たり前のように、
望は私の隣をキープして、
歩きながら時々私に何気ない笑顔を向ける。

こんなの、何か、久々で…。
変にドキドキしちゃう。

何を話していいかわからず、
無言の時間が流れる。