「お疲れさまでしたぁ」
後片付けを終え最後の
作業員達が乗った送迎車を
見送った青年は、
仮設の事務所に戻る。
中では監督が今日の
業務報告と明日の予定を
ノートパソコンに
打ち込んでいた。
青年は横からパソコンを
覗きながら監督に
声を掛ける。
「今日は散々でしたね。
明日十時までには、新しい
掘削機を届けると本社から
連絡ありました」
「うん‥御苦労さん。
コーヒー入っているぞ」
「いただきます。
アチッ‥」
「拝み屋‥来ねえな。
どうだ…終わったら
飲み屋で一杯」
「いいですねえ。
どこ行きます」
同意の返事を返しまだ
熱いコーヒーを啜り
ながら青年はふと窓の
外に視線を向けた。
ライトに照らされ闇に
浮かぶ発掘品が見える。
「あれっ」
突然・窓に駆け寄る青年
の驚きの声にパソコンの
画面より顔を上げた
監督が見たものは、
窓ガラスを突き破り、
飛び込んで来た黒い
大きな腕と格闘する
青年だった。
反射的に壁に立て
掛けた備品のスコップを
握り窓際に駆け寄ったが、
既に青年は外に引きずり
出され闇へと消えていた。
「おいっ‥
どうした‥おいっ」
脅えながら窓の外に
呼びかける監督に応えたの
は耳を覆う絶叫
そして恐怖だった。
転
後片付けを終え最後の
作業員達が乗った送迎車を
見送った青年は、
仮設の事務所に戻る。
中では監督が今日の
業務報告と明日の予定を
ノートパソコンに
打ち込んでいた。
青年は横からパソコンを
覗きながら監督に
声を掛ける。
「今日は散々でしたね。
明日十時までには、新しい
掘削機を届けると本社から
連絡ありました」
「うん‥御苦労さん。
コーヒー入っているぞ」
「いただきます。
アチッ‥」
「拝み屋‥来ねえな。
どうだ…終わったら
飲み屋で一杯」
「いいですねえ。
どこ行きます」
同意の返事を返しまだ
熱いコーヒーを啜り
ながら青年はふと窓の
外に視線を向けた。
ライトに照らされ闇に
浮かぶ発掘品が見える。
「あれっ」
突然・窓に駆け寄る青年
の驚きの声にパソコンの
画面より顔を上げた
監督が見たものは、
窓ガラスを突き破り、
飛び込んで来た黒い
大きな腕と格闘する
青年だった。
反射的に壁に立て
掛けた備品のスコップを
握り窓際に駆け寄ったが、
既に青年は外に引きずり
出され闇へと消えていた。
「おいっ‥
どうした‥おいっ」
脅えながら窓の外に
呼びかける監督に応えたの
は耳を覆う絶叫
そして恐怖だった。
転

