妖魔の顔をよくよく
見れば口元に
ケチャップを付けていた。
洸は無言で妖魔達を取り
押さえ三匹まとめて白蛇
に差し出す。
白蛇は小さな移動空間
を開け三匹を屋敷へ
帰し空間を塞ぐ。そして
騒ぎで乱れた髪を手漉き
で直し軽く呼吸を整え
楓の妖霊に近づき
丁寧に一礼した。
「お初に御目文字申す・
妾の名は白蛇・こちらの
童は主が嫡子・宮継洸
まだ未熟者ゆえ、老には
迷惑をお掛け申した」
「儂はこの木に宿りし
ものだが、そなた達何ゆえ
に我が領域へ踏み込む」
「このたびの騒動ご立腹
なされるのはもっとも。
しかしこの洸が結界を
侵したのも事情が
ある為、せめて話を聞い
ては頂けないか」
「良かろうで‥その話とは」
「これ洸‥妾を呼び寄せ・
結界を侵した事情を申せ」
ふたりが交わす時代劇の
よう様な会話をぽんやり
側で聞いていた洸は
白蛇に脇腹をつつかれ
慌てて話始める。
「あ‥あの‥この場所に
体育館を建てる工事が
始まるんだ。
工事が始まるとトラック
や機械‥それにたくさん
の人が来る。ここに居ちゃ
危ないよ。どこか安全な
場所へ逃げなきゃ。
もし行く所無ければオレ
の家に来て…裏の森には
チビ達の仲間が‥たくさん
いるから、じいじさんも
家に来ればいい。
おれの家広いから好きな
場所に住めばいい」
見れば口元に
ケチャップを付けていた。
洸は無言で妖魔達を取り
押さえ三匹まとめて白蛇
に差し出す。
白蛇は小さな移動空間
を開け三匹を屋敷へ
帰し空間を塞ぐ。そして
騒ぎで乱れた髪を手漉き
で直し軽く呼吸を整え
楓の妖霊に近づき
丁寧に一礼した。
「お初に御目文字申す・
妾の名は白蛇・こちらの
童は主が嫡子・宮継洸
まだ未熟者ゆえ、老には
迷惑をお掛け申した」
「儂はこの木に宿りし
ものだが、そなた達何ゆえ
に我が領域へ踏み込む」
「このたびの騒動ご立腹
なされるのはもっとも。
しかしこの洸が結界を
侵したのも事情が
ある為、せめて話を聞い
ては頂けないか」
「良かろうで‥その話とは」
「これ洸‥妾を呼び寄せ・
結界を侵した事情を申せ」
ふたりが交わす時代劇の
よう様な会話をぽんやり
側で聞いていた洸は
白蛇に脇腹をつつかれ
慌てて話始める。
「あ‥あの‥この場所に
体育館を建てる工事が
始まるんだ。
工事が始まるとトラック
や機械‥それにたくさん
の人が来る。ここに居ちゃ
危ないよ。どこか安全な
場所へ逃げなきゃ。
もし行く所無ければオレ
の家に来て…裏の森には
チビ達の仲間が‥たくさん
いるから、じいじさんも
家に来ればいい。
おれの家広いから好きな
場所に住めばいい」

