時刻は三時五十分・
四時よりそれぞれの
部活動が始まる。
まだ怒りが納まらず
先生は男子に甘いと
食い下がる生徒に
時計を指さし。
「よし…判った明日
俺から皆に注意する
から。部活に遅れるぞ」
時計を見た生徒は
慌てて、先生また
明日ね。と小さく手を
振り職員室を退出した。
「
さて俺も行くか、
瀬田先生‥陸上部・
今日はグラウンドです」
職員室に残る瀬田に
声を掛け部活に向かい
生徒や教師で賑わう
放課後の廊下を歩き出す。
その頃掃除をさぼった
洸は、手に厚揚げが
入った袋を下げ結界の
前で頭を掻いていた。
洸の霊力はこの結界を
張っている者より強いが、
無理に結界を破る
訳には行かない。
先程の様に子供達を
脅え泣かす事になるの
がとても怖かった。
しかし子供達に危険が
迫っているのを黙って
見過ごす気は無い‥が
‥泣かれるのはつらい。
悩み立ちすくむ洸を
傾き始めた日差しが包む。
茜色の光りが白いシャツ
をオレンジ色に染める
頃洸は、やっと決心を
固め結界を背に自宅が
ある方向に体を向け
大きく深呼吸する。
四時よりそれぞれの
部活動が始まる。
まだ怒りが納まらず
先生は男子に甘いと
食い下がる生徒に
時計を指さし。
「よし…判った明日
俺から皆に注意する
から。部活に遅れるぞ」
時計を見た生徒は
慌てて、先生また
明日ね。と小さく手を
振り職員室を退出した。
「
さて俺も行くか、
瀬田先生‥陸上部・
今日はグラウンドです」
職員室に残る瀬田に
声を掛け部活に向かい
生徒や教師で賑わう
放課後の廊下を歩き出す。
その頃掃除をさぼった
洸は、手に厚揚げが
入った袋を下げ結界の
前で頭を掻いていた。
洸の霊力はこの結界を
張っている者より強いが、
無理に結界を破る
訳には行かない。
先程の様に子供達を
脅え泣かす事になるの
がとても怖かった。
しかし子供達に危険が
迫っているのを黙って
見過ごす気は無い‥が
‥泣かれるのはつらい。
悩み立ちすくむ洸を
傾き始めた日差しが包む。
茜色の光りが白いシャツ
をオレンジ色に染める
頃洸は、やっと決心を
固め結界を背に自宅が
ある方向に体を向け
大きく深呼吸する。

