わ、あたし、何でこんなにも…… 飛来しそうな意識が必死で保たれている。 なんだろ、今すぐ行かなきゃって感じがするの。 馬鹿みたい、でも早く… ごそごそと自分の足音が聞こえる。 おぼつかない足取り。 ベンチの上にバック置きっぱなしだ、と心で呟いても、その足は止まる事を知らない。 どこ、どこ、どこ――… 早く、早く、早く――… 迷わず進む体は、自分じゃない様に思えた。