かのんの言葉に少しホッとした。 俺はその後、茉莉ちゃんたちを病室に入れた。 『お姉ちゃんお誕生日だったのぉ?じゃあ、これあげるねぇ♪』 茉莉ちゃんは、かのんの髪に一生懸命になって可愛いピンをつけた。 『貰っちゃって、良いの?』 『貰ってあげて下さい♪』 そんなやりとりが続く。 偶然の事故でこんなに仲良くなれるものなのか…俺は不思議だった。 そこで出会った人とケーキを食べ、笑いあって。 でも、これがかのんの人を惹き付ける力なんだと思う。