「お福の今の境遇を救うのなら、それで問題ないはずじゃ。わらわも、比和の守り役と離れるのは、名残惜しいが」
言いながら辰巳を見上げるたまは、すっかり辰巳に懐いてしまっているようだ。
たまも、知らないところに送り込まれて、世話役のはずのお福にも、ろくに相手にされず、寂しかったのかもしれない。
「でも、このお店がなくなったら、辰巳も困るんじゃないの・・・・・・って、何で辰巳はしょっ引かれてないの? 今奉行所の手から逃れても、辰巳が衆道者だっていうのは、有名よ。辰巳もすぐに捕まるわ」
「俺は衆道者じゃない!」
「そうじゃ! 失礼なこと、言うでないわ!」
藍が何気なく言ったことに、辰巳とたまが、声を上げる。
たまが、やたらと辰巳を庇うのは、比和だからなのか、懐いてしまったからなのか。
それとも、ちゃんとした霊力で、辰巳の内側を見抜いているのか。
「わかったわよぅ。でも、世間的には辰巳が首謀者みたいに言われてるんだもの」
辰巳とたまに睨まれ、藍は拗ねたように唇を尖らせた。
「そりゃ、俺が与力を動かさせたのぁ、辰巳をとっ捕まえるためだからな。正確には、御珠を探すためだが、一通り探しても見つからなかったときのために、辰巳も確保しといたほうがいい。だから、辰巳は与力から隠してたのさ」
風弥の説明に、藍は首を傾げる。
言いながら辰巳を見上げるたまは、すっかり辰巳に懐いてしまっているようだ。
たまも、知らないところに送り込まれて、世話役のはずのお福にも、ろくに相手にされず、寂しかったのかもしれない。
「でも、このお店がなくなったら、辰巳も困るんじゃないの・・・・・・って、何で辰巳はしょっ引かれてないの? 今奉行所の手から逃れても、辰巳が衆道者だっていうのは、有名よ。辰巳もすぐに捕まるわ」
「俺は衆道者じゃない!」
「そうじゃ! 失礼なこと、言うでないわ!」
藍が何気なく言ったことに、辰巳とたまが、声を上げる。
たまが、やたらと辰巳を庇うのは、比和だからなのか、懐いてしまったからなのか。
それとも、ちゃんとした霊力で、辰巳の内側を見抜いているのか。
「わかったわよぅ。でも、世間的には辰巳が首謀者みたいに言われてるんだもの」
辰巳とたまに睨まれ、藍は拗ねたように唇を尖らせた。
「そりゃ、俺が与力を動かさせたのぁ、辰巳をとっ捕まえるためだからな。正確には、御珠を探すためだが、一通り探しても見つからなかったときのために、辰巳も確保しといたほうがいい。だから、辰巳は与力から隠してたのさ」
風弥の説明に、藍は首を傾げる。


