「俺の任務は、願いを叶える珠を奪うことだぜ。今回のことは、今まで旦那に利用されてくれていた守護神が、ちょいと旦那を利用したんだろうさ。旦那に願いを叶える珠があると吹き込めば、今まで散々良い目を見させてくれた守護神の言葉だ。簡単に信じるだろう。しかも今回の情報は、何と言っても『願いが叶う』だぜ。並の奴なら、飛びつく餌だ。で、旦那をそそのかし、北に揺さぶりをかけるのが目的か。おそらく、御珠が猫だと知っても、旦那はそれだけでは諦めない。今までの東の言葉は、それだけの信頼があるんだろう。上手くいけば『願いを叶える猫』だと思って、旦那はたまを監禁同然に、手元に置くぜ」
「なるほどね。ちょっと揺さぶりをかけるのが目的で、たまを攫えれば、万々歳ってやつか」
「俺からしたら、依頼のものは‘珠’でもなけりゃ‘願いを叶える’ものでもない。依頼と違うし、手を引いても、一向に構わんよ。旦那だって、北の猫が欲しいのではなく、願いの叶う宝が欲しいのだし」
まだ依頼主の了承も得ていないのに、風弥はすでに、手を引く気でいるようだ。
もっともらしい理由を述べているが、本当の本音は、飽きたのだろう。
「なるほどね。ちょっと揺さぶりをかけるのが目的で、たまを攫えれば、万々歳ってやつか」
「俺からしたら、依頼のものは‘珠’でもなけりゃ‘願いを叶える’ものでもない。依頼と違うし、手を引いても、一向に構わんよ。旦那だって、北の猫が欲しいのではなく、願いの叶う宝が欲しいのだし」
まだ依頼主の了承も得ていないのに、風弥はすでに、手を引く気でいるようだ。
もっともらしい理由を述べているが、本当の本音は、飽きたのだろう。


