「そういえば、そんなこともあったな。お、お嬢さん。そんな危険を伴うものを、わざわざ自分の手元に引き寄せるのは、やめましょうよ」
三郎太が、至極もっともな意見を述べた。
が、お蓉は三郎太の膝を叩いて訴える。
「でも、お福さんの自尊心を粉々にしたものなのよ。旦那から託されたそれを何とかすることこそ、復讐になるんじゃない」
どうやらお蓉は、とにかく御珠を使って辰巳が困るようなことを起こせればいいのであって、盗み出すということに拘っているわけではないらしい。
願いが叶うということに惹かれて見てみたいと言ったのだろうが、最早そのようなこと、忘れているようだ。
「御珠って、どういうものなんだい?」
何度目かの質問を、お蓉にしてみる。
「わたくしは知らないのです。実はお福さんも、良くは知らないみたい」
---何じゃそりゃーーーっ!---
与一と藍は、心の中で突っ込んだ。
どういうものかも知らないものを、知らないまま夜中に盗みに行こうとしていたのか。
無謀にも程がある。
三郎太が、至極もっともな意見を述べた。
が、お蓉は三郎太の膝を叩いて訴える。
「でも、お福さんの自尊心を粉々にしたものなのよ。旦那から託されたそれを何とかすることこそ、復讐になるんじゃない」
どうやらお蓉は、とにかく御珠を使って辰巳が困るようなことを起こせればいいのであって、盗み出すということに拘っているわけではないらしい。
願いが叶うということに惹かれて見てみたいと言ったのだろうが、最早そのようなこと、忘れているようだ。
「御珠って、どういうものなんだい?」
何度目かの質問を、お蓉にしてみる。
「わたくしは知らないのです。実はお福さんも、良くは知らないみたい」
---何じゃそりゃーーーっ!---
与一と藍は、心の中で突っ込んだ。
どういうものかも知らないものを、知らないまま夜中に盗みに行こうとしていたのか。
無謀にも程がある。


