---ふー、怖い怖い。よいっちゃん、結構短気なんだから。あのおっさんも、そろそろ答えないと、ホントにやばいわ---
まぁいいけど、と無責任なことを思いながら、藍はててて、と与一に近づくと、わざと取り乱したように、男の首にあてがわれた小太刀に足をかけた。
「あたしの顔に、傷をつけるなんて許せない~っ! 口も割らないし、あんたなんか、殺してやる~っ」
ぐい、と少しだけ足に力を入れると、小太刀が男の首筋に食い込む。
刀は押すか引くかしないと、真の斬れ味は出ない。
押し当てただけでは、そう酷く斬れることはないが、それでも男の首には、うっすらと血が滲んだ。
「や、やめろ・・・・・・。おお、俺たちは・・・・・・さ、さる商人付きのお庭番だ。あそこの旦那が、富を得る珠を手に入れたとか聞いて。そ、それで、俺らを使わしたんだよ」
「富を得る珠だと? ふざけんな」
願いを叶える珠だとは聞いていたが、願いを叶えようが、富を得ようが、そんなものがあるのは信じられない。
与一が今欲しいのは、確実な情報だ。
まぁいいけど、と無責任なことを思いながら、藍はててて、と与一に近づくと、わざと取り乱したように、男の首にあてがわれた小太刀に足をかけた。
「あたしの顔に、傷をつけるなんて許せない~っ! 口も割らないし、あんたなんか、殺してやる~っ」
ぐい、と少しだけ足に力を入れると、小太刀が男の首筋に食い込む。
刀は押すか引くかしないと、真の斬れ味は出ない。
押し当てただけでは、そう酷く斬れることはないが、それでも男の首には、うっすらと血が滲んだ。
「や、やめろ・・・・・・。おお、俺たちは・・・・・・さ、さる商人付きのお庭番だ。あそこの旦那が、富を得る珠を手に入れたとか聞いて。そ、それで、俺らを使わしたんだよ」
「富を得る珠だと? ふざけんな」
願いを叶える珠だとは聞いていたが、願いを叶えようが、富を得ようが、そんなものがあるのは信じられない。
与一が今欲しいのは、確実な情報だ。


