まだ少女のようだが、このように美しければ、その辺の男は、まず放っておかない。
ましてそんな女子(おなご)に、少女とはいえ布団に潜り込まれたら、理性を保てる男など、そうはいないだろう。

その美少女は、目をぎゅっと瞑ると、寝ころんだまま身体を丸めて、泣き言を言う。

「やだぁ~。寒いじゃないよぅ。よいっちゃんの馬鹿ぁ~」

言いながら、ずるずると布団の上を這い、男の足を掴む。

「ほらほら~。早くお布団、被せてよ~。折角暖かくなったお布団が、冷え切っちゃう~」

「何で、俺の布団で寝てるんです」

腰に巻き付く細い腕を掴みながら、男は憮然と美少女に言う。

「何でって。よいっちゃんにくっついたほうが、暖かいからよ」

腰に抱きついたまま、小首を傾げる美少女は、どのような男をも骨抜きにできるであろう。

・・・・・・ただ一人、目の前の男・与一(よいち)を除いては。

だが少女のほうは、そんなことはお構いなしに、ぐいぐいと与一にしがみつく。