しばらく部屋の入り口を眺めていた与一は、とりあえず痛みを堪えて腰を浮かすと、下帯を取り、手早く血を拭い去る。
新しい下帯を締めた頃には、再び汗が噴き出していた。
やれやれ、と一息ついたときに、ちょうど藍が戻ってきた。
「あ、汗かいちゃってる」
与一の手から、着ようとしていた小袖を奪うと、藍は絞った布で身体を拭いた。
「よし。これで小袖着てもよし」
ぱっと小袖を広げ、与一の肩にかけると、いきなり藍がぎゅっと抱きついてきた。
「・・・・・・何です?」
「何って、小袖着ようと思ったら、立たないといけないじゃない。支えてあげようと思って」
与一の胸にぴたりとくっつき、藍が上目遣いで言う。
そっか、と与一も、藍の肩に手を回し、少し体重を預けるようにして、足を踏ん張った。
自然、藍の肩を掴んだ手に力が入る。
その瞬間、何故か藍は嬉しそうに微笑んだ。
新しい下帯を締めた頃には、再び汗が噴き出していた。
やれやれ、と一息ついたときに、ちょうど藍が戻ってきた。
「あ、汗かいちゃってる」
与一の手から、着ようとしていた小袖を奪うと、藍は絞った布で身体を拭いた。
「よし。これで小袖着てもよし」
ぱっと小袖を広げ、与一の肩にかけると、いきなり藍がぎゅっと抱きついてきた。
「・・・・・・何です?」
「何って、小袖着ようと思ったら、立たないといけないじゃない。支えてあげようと思って」
与一の胸にぴたりとくっつき、藍が上目遣いで言う。
そっか、と与一も、藍の肩に手を回し、少し体重を預けるようにして、足を踏ん張った。
自然、藍の肩を掴んだ手に力が入る。
その瞬間、何故か藍は嬉しそうに微笑んだ。


