「風弥は常連なの? じゃあ、結構ここの陰間にも詳しいのかい?」
気色悪さを忘れるため、藍は仕事に集中することにした。
「陰間って、それだけで食っていけるのかい?」
藍の質問に、風弥は片眉を上げる。
「陰間は女郎よりも、随分自由じゃないか。借金抱えてる奴もいるんだろうけど、色町から出られないっていう制約もないだろ?」
藍の言うとおり、女郎は借金に縛られて、基本的に色町からは出られないが、陰間は違う。
この衆道街には店付きの陰間もいるが、店から出られないわけでも、街から出られないわけでもない。
借金があっても、女郎のそれとは額が違うのだ。
「寺に入ったら、一人前になるまで、寺から出られないけどな。ま、山奥だし」
風弥は、あまり興味もなさそうに右手で藍を抱きながら、左手で煙管を取り出した。
気色悪さを忘れるため、藍は仕事に集中することにした。
「陰間って、それだけで食っていけるのかい?」
藍の質問に、風弥は片眉を上げる。
「陰間は女郎よりも、随分自由じゃないか。借金抱えてる奴もいるんだろうけど、色町から出られないっていう制約もないだろ?」
藍の言うとおり、女郎は借金に縛られて、基本的に色町からは出られないが、陰間は違う。
この衆道街には店付きの陰間もいるが、店から出られないわけでも、街から出られないわけでもない。
借金があっても、女郎のそれとは額が違うのだ。
「寺に入ったら、一人前になるまで、寺から出られないけどな。ま、山奥だし」
風弥は、あまり興味もなさそうに右手で藍を抱きながら、左手で煙管を取り出した。


