藍は束の間、はだけた小袖の間の、与一の胸元の素肌に顎を乗せて、彼をじっと見ていたが、やがて顎の下で両手を重ね、やはり与一の上からは退かずに、口を開いた。

「よいっちゃんが、女の人のこと考えてるから」

「そんなこと、何でわかるんです」

内心驚きつつ、与一は動揺を隠して言った。

が、無駄なことだ。
藍に嘘は通じない。

「こうやってれば、よいっちゃんの考えてることなんて、ぜぇーんぶお見通しなのよ~」

そう言って、藍は与一の胸に顔を埋める。

「ちょ、ちょっと。やめてくださいよ。変態ですか」

はだけた胸元を頬でぐりぐりと押され、与一は思わず、藍の細い肩を押さえた。

「もぉ~。何でよいっちゃんは、そんなに口が悪いのかしら。そんな風に育てた覚えは、ないんだけどな」

藍が身を起こし、与一に顔を近づけて、唇を尖らせる。