にこりと笑って一階に下りていく藍の足音を聞きながら、与一は大きくため息をついた。

---また一緒に寝る気だな---

特に甘やかな感情でもないのに、やたらと与一にくっついて寝たがる藍を見ていると、彼女の食事は本当に与一の生気なのかと思ってしまう。
別に藍にくっつかれて寝た後、どっと疲れるわけではないが、寝ている間に生気を吸い取られているのかもしれない。

---まぁ、いいけどね---

昔からずっとそうなので、与一もいい加減、慣れてしまった。

絶世の美少女に添い寝されても、何も感じないなんて、やはり自分は何かがおかしいのかも、と、再び与一はため息をついた。