私は明日で二十九歳になる。

私は販売員だからシフトを休みにするのは簡単だけど、彼は普通に仕事だ。日付が変わる前に帰ってこれるときはマシな方。

そんな多忙な彼なのに、記念日とか誕生日にはしっかり夜、時間を作ってくれてディナーをする。

その時間を作るために頑張ってくれている。ホント、ありがたい。




彼と付き合いだして、平和で幸せな時間にどっぷり浸かっていた。


「世界がどうのこうの」


という話も、いつからかしなくなった。

私は完ぺきにシュウくんの庭にいるだけ。

それが心地よいし、安心できた。




私は今日も彼の庭で、彼の帰りを待つ。