「何がいいのかわかんないし」 幸成にお金を渡して、購買に送り出した。 「あ、そろそろホワイトデーだね」 巧が人差し指を立てて、笑顔で言った。 巧の良いところは、誰にでも優しいところと、1年中笑っているところだと思う。 「…………だから?」 うちは巧の笑顔に、険しい顔で返した。 「あ〜、バレンタインデーに渡してたよね。 幸成君に」