―――3月――。 季節が徐々に冬から春へと変わろうとしている。 うちの気持ちは、なにひとつ変わる事はなく、時間だけがただ過ぎていくばかりだった。 「幸成(ユキナリ)あんた、うちのお弁当食べた……!?」 「うぬ。美味かった」 目をキラキラ光らせて、幸成はこたえた。 「味なんかきーてないわ、ドボケ〜〜〜〜!!!!」