「…そうですね」 ぽつりと、呟く。 髪の陰りで表情は見えずとも、それは有真の望む答えだった。 「よかった…」 有真が和早を抱きしめる。 「(兄上…)」 和早は有真の腕の中で、何度も謝った。 今、何度目かわからない嘘をついた。 自分は、戻る。 敵方の自分を理解し、温かく迎え入れてくれた容保。 そして、 新選組のもとへ。 .