黒アゲハ Ⅰ -小さな宝物- 【完】



中に入ると、カウンターとテーブル席がある落ち着いた店内だった。


「あ、結奈ちゃんだっけ?ごめんね、うちのバカ息子が。
見慣れない人を見ると、いつもあーなっちゃうんだよ……」


このお店の店長と思われる人があたしに謝ってきた。


「あたしこそすみません……」


あたしもぺこっとしてみんなが居るテーブル席に着いた。


「結奈すごかった〜」

「あの瞬発力、わけて欲しいわ」

「玲奈も欲しい〜」

「その頭脳もすごいよね」


純と拓磨以外の4人は興奮状態。


あたしはそんなにすごかったのか……?