たわいもない話をしていたら莉玖が来た。



今日は久しぶりに4人で飲みに行く。



いつものように、ほとんど杏奈がしゃべっていて、私が3割、男性陣が1割。




「そんじゃー、うちらは泊まっていくから~」


と、杏奈たちはご機嫌なままラブホ街へ消えていった。



いつもの光景なのに、今日はちょっと気まずい。



慧人と付き合っている時は、この後、当たり前のように二人で駅に向かってサヨナラしてたけど。



今夜は耐え難い沈黙が訪れる。





「美琴……あの……」



莉玖の横顔が耳まで真っ赤だった。



誘いたくても誘えない……そんな感じなのは分かるケド。




わ、私にどうしろと……。





「手、つないでいい?」



「うん」



やっとの思いで手をつないだって感じ。