ようやく、海岸線の道から逸れ、車がスムーズに走りだした。 8月最後の日曜日とあって、道行く車はファミリー向けのワンボックスカーが目立つ。 そんな中を、あたしの愛車はスピードを加速して走り抜けていく。 謙との約束の時間まであと10分。 どんな顔をして、謙に会おうか。 まず初めに、何と声を掛けようか。 その前に、あたしは謙と普通に話せるんだろうか。 そんなことを考えながら、駅ビルの立体駐車場へと車は滑り込んでいった。