嫌な予感がした。 優花が、大事な優花が、消えてしまうような…そんな気がしてならなかった。 そして―― 後日優花のお母さんから連絡がきた。 『…末期がんですって――』 その時の弱々しい細い声。 忘れられなくて、今でも耳に残っている。 それから、医者とご両親が悩んだ結果、優花本人にも余命宣告を行った。 "1年持てばいいだろう。" 医者はそう優花に告げ、 『私達に出来る事は全力を尽くします。』 と、慰めの言葉もかけた。