「ほ、本宅とか別宅とか、何なの?それ…。 兄弟で別々って、しかも久しぶりに会うって…?」 「〝俺の詮索をするな。一生帰れなくなるぞ〟」 もう! また、その言葉っ! 「静音、後は本宅の準備を手伝ってくれ。 こいつは俺が連れて行く」 「はい。かしこまりました」 静音さんは応えると、静かに扉を閉めて、部屋を後にした。 な、 なんか… 気まずいんですけど…… 何も話さないでいると、 一昨日の夜の事とか、あの雨の日の事とか、 なんか色々、 思い出しちゃってー……