白い吐息


大きな過ちを犯した


償えない罪



だけど、前を向いて生きるべきだったんだ


そしたら彼女も失わずにすんだんだから…












白居真人。
小学6年11才。
父親は貿易会社白居グループの会長。
母親も父の会社で秘書をしていたけど結婚して会社を辞めた。
父も母も教育熱心で僕に会社の跡を継がせる為、毎日勉強のことばかり気にしているみたいだ。
弟が1人いるけど、あまり会話をしない。
家族の会話が、うちにはないんだ。

塾には週5で通っている。
正直、勉強は好きじゃない。
でも、仕方ないと思っている。
親の機嫌を取ることは勉強して良い成績を残すことだけだったから。

毎日、勉強で嫌になる。
学校でも浮いた存在になる。
僕はもっと別の人生を夢に描いていた。
決められた道を歩くのが嫌で仕方なかった。
運命に逆らいたかった。



そんな時

あの人と出会った。




あの人の名前は白居真人。
そう、僕と同じ名前。

あの人は母親と2人で暮らしている。
あの人は高校の教師をしている。
あの人は教え子に恋をしている。


あの人は…


僕とは全く別の人生を自由に歩いていた。

僕はそれが羨ましかった。