「もう!イノリったら恥ずかしがっちゃって!!」
そう言ったのはまたも真姫で。
一瞬驚いて真姫の方に顔を向ける。
どうして?
この状況についていけてない私を放っておいて
肩をポンポン叩く。
「イノリさん?」
海咲先生の声にハッと我に返った私は
「は、はい。鷹野祈です」
すぐさま適当に思い着いた名字と名前を告げてぺこりとお辞儀をする私に
先生が宜しくと手を差し出してきた。
その手にゆっくり手を重ねる。
訳が分からない。
一体どうなってるの?
どうして真姫は態々そんな事を言ってくれたの?
チラッとだけ真姫を見るも、ただウィンクをするだけ。
その姿に涙が出そうになる。
ごめん、真姫。嘘付かせちゃって..ごめんね
心の中で何度も謝りながら
先生の手をぎゅっと握った。


