桜の花が舞う頃に


急に声を落として喋り出す陸斗に
驚きながらも、質問の意味が分かり答える。


「もうあれから12年だ」

「12年・・色々あったよな、俺もお前も」

「そうだな」


本当にこの十数年の間、いろんな事があった。

まだ幼い弟を失った時の母さんの泣き叫ぶ顔。

その姿に何度目をそらしてしまいそうになったことか。


それでも響夜の分まで生きようと、頑張ろうとしたその矢先。


母さんは耐えられなくなったのか、

自らこの世を去った。


俺を、たったひとりになってしまった息子を置いて。


こうして俺の大切な人はみんないなくなってしまった。


母さんも、響夜も。


それなのに・・

あいつは、のうのうと暮らしている。

罪の意識なんかこれっぽっちもなく

平気な顔して生きているんだ。

あれは事故だったんだ、自分は何も悪くないんだ、

そう思って、笑顔を振りまいているに違いない。


だから俺は制裁を下すんだ。

みれいと呼ばれた少女に。